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ノーベル経済学賞受賞者クルーグマン教授の現状認識 [政治経済]

 クルーグマン氏は、辛口のブッシュ批判でも有名ですが、今の欧米の経済政策に対しても不満を持っているようです。

 日本の経済状態は最悪ですが、世界に目を向けると、アメリカ以上にヨーロッパが深刻のようです。以下は、日経とロイターの記事の引用です(3/18)。

クルーグマン氏「欧米の景気対策に失望、90年代日本と同じ道」

 「欧米の財政刺激策は不十分で、失望している」。2008年にノーベル経済学賞を受けたクルーグマン米プリンストン大教授は17日、ブリュッセルの欧州連合(EU)本部で記者会見し、EUや米政府の景気対策を舌鋒(ぜっぽう)鋭く批判した。

 同教授は景気後退期にある主要国経済を回復させるには、需給ギャップを穴埋めするための追加的な財政出動が必要との立場。持続的な物価下落(デフレ)に直面した1990年代の日本経済を引き合いに出しつつ「もしも追加的な財政出動に踏み切らないと、日本と同じ道を歩んでしまう」と警鐘を鳴らした。(ブリュッセル=瀬能繁) (11:14)

[マドリード 16日 ロイター] 2008年のノーベル経済学賞を受賞した著名エコノミスト、ポール・クルーグマン氏は16日、米国は今後2年間にわたり著しいデフレリスクに直面する一方、欧州も消費者物価指数(CPI)伸び率が長期間マイナスとなる可能性がある、との見解を示した。
 また欧米の中央銀行は、世界的な危機に対応するための手段を使い果たしており、欧州中央銀行(ECB)はデフレリスクに対して無頓着だとの考えを示した。

同氏は、当地で開催された会議でスピーチを行い、「今後1、2年でデフレ局面に入る非常に大きなリスクが存在する。米国がそうだし、欧州にも当てはまる可能性がある」と述べた。

 アメリカでは新自由主義からの軌道修正が急速に行なわれています。AIGの幹部へのボーナスを認めないなんてことは、経営成績から見ても自明の事のように思える(経営に失敗して公的資金を受け入れた会社の経営陣が報酬を貰えるはずが無い)のですが、実際はそうでもないようです。


 新古典派的な経済システム(新自由主義的政治イデオロギーと結びつきやすい(?))の方が好ましいと考える人でさえ、実際に経営に失敗したAIG幹部へのボーナス支給など絶対に支持しないと思うのですが、アメリカがここまで腐っているとは思いませんでした。(日本でも郵政民営化に絡む資産売却でかなりいかがわしいことが行なわれているようです。ボロ儲けしたのは誰なのか、ハッキリさせてほしいですね。そうしないと、郵政改革全体が悪だったと評価されることになりかねません。)


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