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サブプライム・ローンとは? その2 子供が理解できる位分かり易い説明。 [政治経済]

 サブプライム・ローン問題とはどういう問題なのか、という問いに対して、非常に簡潔に説明しているのが、以下の引用です。NHKの週刊こどもニュースのサイトからの引用です。子供向けに説明しているのですが、侮れません。しっかりとした説明がされています。不満を言うとすれば、世界中からアメリカにお金が集まっていた、という事情(ドル防衛のための高金利政策?)についての説明が無い点です。

 それでも、アメリカが世界中からお金を集めて、ハイリスク(=サブプライム・ローン)で運用し、損失を世界中にばら撒いた、という単純な図式がイメージできると思います。(例えるなら、アイデア・将来性が無いままお金を集めて起業したけど、結局作った商品は全く売れずに会社は倒産してしまった、という感じでしょうか。レバレッジのことは考慮外なので現実はもっとひどい。) 

 最近、経済のニュースでサブプライムローンという言葉が良く出てきます。

 どんな意味かというと・・・。

 まずローンというのはお金を貸し付けること。

 家を買うとき、すぐに全部は払えないから、銀行からお金を借りますね。あれがローンです。

 プライムというのは、「優良(ゆうりょう)の」という意味。サブは「それより下の」という意味です。

 つまり、サブプライムローンというのは、優良より下、つまり収入(しゅうにゅう)が少ない人向けの住宅ローンのことなのです。

 アメリカにしかありません。このサブプライムローン、いま世界的に問題になっているのです。どういうことなのでしょう。

 家を買いたいと思っていても、収入が低いと、ふつうはお金を貸してくれません。

 そんな人が利用するのが、サブプライムローン。住宅ローンの会社が、お金を貸します。

 収入の少ない人が、サブプライムローンを利用して家を買いました。

 ローン会社は「もしかしたら返してくれないかもしれない」と考えます。

 そこで、お金を貸したときに、お礼として受け取る利息(りそく)を、普通のローンよりとても多くするのです。

 この利息が多いのがサブプライムローンの特徴(とくちょう)です。

 でも、利息が多いと、お金を返すとき大変ですね。収入の低い人が、お金を返せるのでしょうか。

 実は、アメリカでは景気がとても良くて、数年前から家を買う人がどんどん増えました。買いたい人が多いので、住宅の値段が上がっていきます。買ったときよりも、値段が高くなるのです。

 「もし払えなくなったら家を売って借金を返せばいいのです」。ローン会社はそう言って貸しました。だから、収入の少ない人が借金することができたのです。

 サブプライムローンを利用した人は600万人を超え、金額は150兆円に上りました。

 ローン会社は、どんどんもうかりました。しかし、貸した相手は収入の少ない人たちなので、返せない人が出ないか、やはり心配です。

 そこでどうしたかというと・・・

 貸したお金を返してもらえるという権利(けんり)、貸したという証明書(しょうめいしょ)のようなもの、これを集めて売ることにしたのです。

 では誰が買うのかというと、世界の銀行や、ファンドと呼ばれる会社です。ファンドというのは、いろんな人や会社から、お金を預かって株を買ったりして、代わりにもうけてあげるのが仕事。こんなものを買って、もうかるのかなと思うかもしれませんが、利息がたくさんもらえるから魅力的。それに、住宅の値段が上がれば心配はありませんね。

 そこで世界中の銀行やファンドが、この権利をどんどん買っていったのです。 

 しかし、住宅の値段がずっと上がり続ければみんなハッピーというところですが、そうはうまくいきません。

 住宅の値段が上がりすぎて、買う人がいなくなりました。その結果、おそれていたことが起きてしまいました。

 住宅の値段が去年から急に下がりはじめたのです。

 するとどうなるか。

 サブプライムローンを利用した人たちは、家が高く売れないので借金が返せません。

 ローンを利用する人も減って、ローン会社はもうからなくなります。

 さらに、ファンドや銀行が持っている「お金を返してもらえる権利」も紙くず同然。お金が入らなくなるから、次々と損をします。

 それだけではありません。

 ファンドにお金を預けている人が、心配になって金を返してほしいといいます。そこで、ファンドは自分が持っている株を、世界中で売ってお金に代えようとします。株を売る人が急に増えました。

 株は買いたいと思う人が増えれば値段が上がり、売りたい人が増えれば下がりますね。

 こうして先月、日本も含めて世界中の株の値段が、一斉に下がりました。株を持っている人に、大きな損が出てしまったのです。

 日本でサブプライムローンを借りている人はいないのに、日本でも、株の値段が下がったのはこういうわけなのです。

 その後、株の値段は持ち直しましたが、サブプライムローンの問題は続いています。

 それにしても、借金が返せない人が増えたという遠いアメリカで起きた出来事が、世界中の株の値だんを下げる、という結果をもたらしました。

 つまり世界は、国境(こっきょう)を越えて、お金でつながっているということなのです。


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