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FFレート先物と市場の利上げ(利下げ)織り込み度合いについて [政治経済]

 FOMCが近づくと、経済ニュースでよく、「マーケットは今回のFOMCで利上げ(利下げ)を何%織り込んでいます。」などの解説をききます。

 例えば、現在のFF金利が2%で、0.25bp(ベーシスポイント)引き下げて1.75%になった場合などに、この利下げがFOMCで決定される直前に、マーケット参加者が、どれ位の利下げをどの程度予想しているかを知ることが出来ます。結果が市場予想と異なった場合には為替レートや株価に大きな影響を与えることがあります。

 まず、FFレート先物というのは、シカゴの取引所(CBOT)で取引される商品の1つです。この価格から、現在の金利水準を計算し、さらに織り込み度合いを計算することになります。(この値を通じてFRBとマーケット参加者は意思疎通していると考えることが出来ると思われます。)

 と言っても、簡単な計算です。

 米国の政策金利はFFレート(Federal Fund Rate)で、このレート(金利・利率)をFRBが誘導します。もっと具体的には、この債券の発行価格を調整することによって、金利(FFレート)を誘導(コントロール)します。

 例えば、額面100円、1年満期の債券を95円で発行すれば、95円が1年後に100円になるので、

95×r =100 で r を求めると、1.05 位になるので、この債券の金利は約5%ということになります。

 ここで、r を求めるのに「掛け算・割り算」を使いましたが、もっと簡単に、「引き算」でも求められます。それは、

100(円、額面)-95(円、発行価額)=5

です。

 不思議なことに、94円とか96円とかにしても結果が同じになるので、「簡便な方法」として用いられているのでしょう。(90円以下=金利が10%以上になると誤差が生じます。) 

 以上が「現在の金利水準」の求め方となります。

 次に、市場参加者の「織り込み度合い」の計算方法です。

 先の例で、FFレート先物の価格が、98.25(つまり金利が1.75%)ならば、

(2.00-1.75)÷0.25=100%

という計算になります。(現在のFFレートが2.00%、市場が0.25bpの金利引き下げを予想している場合の織り込み度合いが100%。)


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