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「Greed(グリード、強欲)」と言い切る、バンカメのルイスCEO [政治経済]

 日経新聞で気になった記事がありましたので、下に引用します。「Greed(グリード、強欲・貪欲・欲)」とは大胆な発言です。

 そもそも、金融機関に限らず、利益とか豊かさとか幸福の源泉は「greed」であることはおそらく間違いないことだと思います。したがって、運良くウォール街のトップに君臨した者に「greed」が無いなどとは誰も思っていないでしょう。(幾ら報酬を貰っているのですか?バンカメのCEOは。)

 にもかかわらず、リーマンの敗因を問われ、単に「リスク管理の失敗」と言わなかったことには驚きを感じると共に、「金融の世界」というものはくだらない奴らが巣食う世界なんだと感じました。

 傍から見れば、銀行も投資銀行(証券会社)もビジネスモデルに大した違いはない(同じようにデリバティブを使って運用しているでしょう。)ように見えるのですが、当事者にとっては大きな違いがあるようです。せいぜい束の間のトップの地位を満喫して下さいと言いたいです。(筆者はリーマンの「味方」ではないです。もちろんリーマンには責められる点があることは間違いないですが。)

 何が言いたいかというと、「欲を前面に押し出して金儲けをする」のと、「欲を隠してあたかも他人のために仕事をしているように見せかけて、実は前者と同じことをやっている」のを比べたら、どちらがマシか?ということです。

 金儲けは、違法な方法や反倫理・反道徳的な方法でなければ、良いことでしょうし、金儲けをしなければほとんどの人は生活できないでしょう。また、ほとんどの人は金融機関と関係を持っています。その金融機関と付き合う時、「私たちはgreedの塊です。お互い儲けましょう。」と言ってくれた方が、「貴方のために貴方の資産を増やします。」と言われるより、付き合い易いような気がします。


 「クライシス(危機)」。新聞各紙は一斉にこう書いた。大手証券リーマン・ブラザーズの破綻とメリルリンチの吸収合併。3月のベアー・スターンズ以来、米大手投資銀行5社のうち2社の破綻を目の当たりにし、市場関係者は改めて未曽有の危機の中にいることを実感した。

 「自分の予想した結末ではない」。メリルのセイン最高経営責任者(CEO)はバンカメのニューヨーク本部で統合会見に臨んでこう言った。窮地に陥ったメリルのCEOにリリーフ登板して9カ月。破綻という最悪の結果は免れたが、会社の独立を保てなかった無念がにじんだ。

 対照的に「ウォール街の新たな王」(米メディア)となったバンカメのルイスCEO。リーマンの敗因を問われ、「グリード(欲望)だ」と言い切って見せた。
過剰な借り入れを使い、身の丈に合わない利益を追求する投資銀の経営モデルの否定。株価が一日ごとに半値になってゆく前例のない市場環境の中で、そんな高
リスク経営はあまりにもろかった。

 何が正しく、何が間違っていたのか。市場が勝者と敗者をきっぱりと分け、「王国」の地図を塗り替えてゆく。今まさに市場の裁きを受けているのが、保険大手
アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)だ。3カ月前に30ドルあった株価は5ドルを切った。格下げにあい、多額の信用デリバティブ(金融派生商品)が解約され、払い戻しで現金が不足する恐れが生じている。

 増資交渉を持ちかけた著名投資家ウォーレン・バフェット氏には断られ、特別融資を要請した米連邦準備理事会(FRB)からは民間での解決を指示された。大
手金融グループから合同で7兆円の融資枠を取り付ける取引の成否に望みをかける。「危機」はまだ続いている。

 今日、この記事を引用するのは遅すぎたようです。日本の場合と違い、事態は物凄いスピードで進展しています。


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