原油価格、NOVAの監査 [政治経済]
原油価格がドンドン上昇しています。この上昇は、短期的に供給を一定とした上で、投機によって上昇しているのか、長期的に原油は枯渇するだろうという前提で上昇しているのか、判断に苦しみます。(温暖化で多少灯油の消費量は減少するでしょうけど。)
後者であれば、なぜ今急激に上昇するのか、ということです。
そもそも、原油の埋蔵量なんて測定出来るのでしょうかね?
アラブの国々は埋蔵量についての必要な情報開示をしていません。というか、数十年前から埋蔵量は変わっていないとしているらしいのです。
政府系ファンドの運用と同様、開示がなされないで取引をしなければならないとなると、まさにこれはプロ向け市場ですね。
開示と言えば、NOVAの事業リスクに関する開示が適切であったかどうか、またそれに対する監査法人の監査証明(意見表明)が適切であったかどうかが問題となっています。
不適切であったとしたら、無限責任を負う(合名会社の)監査法人はまた大変なことになります。
そもそも投資家は監査報告書なんて見ているのでしょうか? 限定意見があったとしても、上場しているということだけで信用してしまっているのではないでしょうか。
あるいは、信頼が保護されるということ自体が幻想に過ぎなくて、開示が無いことの方がむしろ通常なのでしょうか。監査法人に対して損害賠償をしても、立証責任が転換されているとはいえ、一般の投資家には厄介な手続きですよね。
結局、原油の埋蔵量も分からずそれに依存して生活し、企業の監査制度に依存しつつも事実上損害賠償出来ないのだから、最終的には自己責任ということになり、いずれも思った以上に危ない綱渡りをしているという点で共通しています。
2007-10-30 12:14
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